ED(勃起不全・勃起障害)
このページではED(勃起不全・勃起障害)についてご紹介しています。
はじめに
ED(勃起不全)は、『満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、もしくは維持できない状態が、持続または再発すること』と定義されています。
EDの症状の中では、立っても持続しない(いわゆる中折れ)が最も多いと言われています。
一般的に勃起能力は年齢とともに衰えるものです。特に日本人は性的な悩みを周りに打ち明けるのが苦手で、来院をためらう人もいるかもしれませんが、当院には毎日、同じような悩みをもって受診される患者さんが何人もみえます。
必要時に薬を1錠飲むだけで悩みが減るのであれば、そっちのほうがよっぽど健全だと私は思っています。
当院は内科の患者さんが多いので、何科で受診したか分からないところがいいという声もいただいております。
勃起の硬さの指標
グレード1 |
グレード2 |
グレード3 |
グレード4 |
陰茎は大きくなるが硬くはない |
陰茎は硬いが、挿入に十分なほどではない |
陰茎は挿入に十分硬いが、完全には硬くない |
陰茎は完全に硬く、硬直している |
疫学
EDは年齢とともに発症率が増加していきます。
疫学的には、40歳代の5人に1人、50歳代の3人に1人、60歳代の2人に1人が中等度以上のEDとされています。
日本における年齢別ED有病率(%)
(日本臨床2002より改変)
原因
器質性ED
性的な興奮が脳から神経を介して陰茎に伝わると陰茎海綿体の動脈が拡張し、陰茎がスポンジのように大きくなり硬くなるのが正常な勃起です。
この経路のどこかで問題が起こると、正常な勃起が得られないということになります。
EDの原因を分けると、血管性(高血圧、糖尿病、脂質異常症、加齢、など)、神経性(糖尿病、脳卒中、骨盤内手術、腰椎椎間板ヘルニア、など)、内分泌性(内分泌疾患、男性更年期障害、など)、陰茎性(陰茎硬化症、など)の4つの原因がありますが、大半は血管性です。
また喫煙、アルコール多飲、肥満、薬剤などの生活習慣がEDの原因となっていることもあります。
機能性ED
ストレス、不安、うつ病などの精神的な問題が原因となるものです。
自慰行為における勃起は可能であっても、性パートナーとの関係がうまくいかない場合や、極度の緊張に陥ってしまうために勃起不全となるような場合が該当します。
治療
PDE-5阻害薬という陰茎の血流を増やす薬剤が用いられます。
現在日本で発売されているED治療薬は3種類あり、効果持続時間に特徴があります。
バイアグラ;服用後1時間~4時間
シアリス;服用後1時間~36時間
レビトラ;服用後15分~10時間
ED治療は自費診療となり、診察料+処方箋料が初診で3620円、再診で2010円、薬代が1錠1250~1900円程となっています。
詳しくは自費診療のページをご覧ください。